2016年1月24日に発行されたくく勘アンソロジー「恋愛lesson~初級編~」に寄稿したくく勘漫画です。
WEB再録するにあたり、全ページ少~しずつ修正してます(主催様に許可はいただきました)
いや、なんていうか……懐かしいな~~~~~!!!!!
この時何を思ってこれ描いたのか、っていうのを当時全く発信しなかったと思うんですが…、でも私のことだから拗らせためんどくさい感情で描いたに違いない。
と思って探したら、まあ…痕跡が残ってたので、まとめて(?)みました。いつものごとく。
余計な情報いらん!って方は読まない方がいい。
[ OPEN ]
初級編っていうテーマ可愛いけど、そもそもこの二人にとって初級ってなんだろう…ってすごく迷いました。だって五いですよ。私の中でのこの二人付き合ってなくてもキスくらいならするんじゃないかなって感覚なので…
今回いつもの五いを頭から完全に追い出して「くく勘」を描いたつもりなんですが、無理でした。結局あんま変わりません。
この勘ちゃんは完全に兵助のことナメきってる勘ちゃんで…勘ちゃんの中では兵助は「ちょっと世話のやける可愛い兵助」のままなんですよ。
そんな勘ちゃんのことを兵助はめずらしくちゃんと理解してて、すごい気を遣ってる感じです(今んとこ)
勘ちゃんの中の自分のイメージを簡単に壊したくないっていうのもあるかもですが…まだ甘えていたいって気持ちもある。だから「奥手」ってのもあながち間違っちゃいない。勘ちゃんが思ってる意味とちょっと食い違ってるってだけで。
早いうちに進展しちゃって勘ちゃんを傷つけちゃったり、それで満足と思われるのもなんか怖いっていうか…長いお付き合いしたいからこそ、兵助なりにいろいろ考えてるらしい。
おそらく好きって気持ちを先に伝えたのは勘ちゃんからで(たぶん言うつもりなかったけどポロッと言っちゃった感じ)、それに兵助が「俺も好きだよ」って反射的に言い返したら「じゃあ付き合おうか」って…すごい日常会話の中に自然な流れで入りこんできた告白だったと思うんですよね。始まりは。
で、それからしばらくしても結局前と変わらない態度の兵助に勘ちゃんが焦れてる話です。この辺が反響うんたらかんたらと繋がってくる。
「勘右衛門が俺とおんなじ~」のコマが私にとっての今回の最大の山場。
だって普段私が描く勘ちゃんっていつも鉢屋くんのこと見てるんですよ。
勘右衛門が自分と同じ気持ちでいるっていうのがうちの兵助のたった一つの願いなんですよね。それが叶わないとCPにまで辿りつかないわけで。共依存のズレもその部分だし(依存の時は恋愛感情ではないけど)
簡単そうなもんなのにうちの五いってその壁が本当に分厚く高いので…この話の勘ちゃんは沢山の糸の中からやっと引き当てた尾浜勘右衛門。
兵助こんなに勘ちゃんのこと好き!って顔してんのに勘ちゃんが鈍すぎる。舞い上がってるんです。舞い上がってて普段のように冷静に兵助のこと見れないんです。
ただ、別に今のままでも十分満たされてるっていう気持ちもあるので、兵助がそういうことを強く望んでるわけじゃないなら「まあいっか」って考えになっちゃう。相手が兵助だからこそそういう結論に至れるわけですが。
周りから囃されるわけでもなく、本当に二人のペースで進んでる感じがすごい好きです。
だから今回五ろの存在を完全にシャットアウトしたくて夜の部屋での二人を描きました(ごめんね)じゃないと私たぶんくく勘描けない。
この二人の「欲」ってどこからが「欲」なのかなってたまに考えてて。
元々の距離が近すぎる二人なので…ただ触れあってお互いの体温を感じられたらそれで安心してしまって。
男と女なら話はまた変わってくるかもしれませんが…同性だし必要もないのに身体を繋げるっていうのもなんか違うって思ってるんだと思います。
それを求めていいものなのかわからなくて、でも思春期だから性欲はある。だから勘ちゃんは兵助がどこまで自分を必要としてるのか確かめたかった。
あと、普段豆腐にハアハアしてる兵助が人間への性欲というものがあるのかってのも勘ちゃん的には疑問だったんじゃないかな(笑)
そしたら思いのほか兵助の眼差しが自分に対しての欲に満ちていたので笑っちゃったみたいな話。
……からの「恥ずかしい」って。お前は何がしたいんだって感じですがまあ、“初級編”なので勘弁してあげてくれ兵助。
この兵助は勘ちゃんのそういうピュア?な部分もなんとなくわかってたので、別に傷つきもせずに、じゃあ寝ようかってすぐ言ってあげられる(ていうか兵助がそうじゃないと幸せなくく勘にならない)
兵助はもともと長期戦の構えだったので勘ちゃんが安心できる居場所を作ることに尽力してましたが、でも勘ちゃんもそういう意味で自分を求めてくれてるって今回知ったので、今まで我慢してたものがちょっとゆるんで、引っぱり出された顔が最後のコマの兵助なんだと思います!
兵助が勘ちゃんのこと(そういう意味で)求めていないわけがない。
我慢強くないと自分で言ってるものの、今までのことを考えたらたぶん相当我慢強いです兵助くん。おそらく片想い期間が長かったので麻痺してるんだろうよ。
タイトルは後付けなんですが、結局は二人とももっとお互いを求めてたってことで「君乞い」。
「乞い」と「五い」はかけてます。浜くんならきっと笑ってくれる。
お粗末様でした!
君乞い